ゴルフ場を利用すると、プレー料金や飲食代に加えて、ゴルフ場利用税や消費税がかかる場合があります。特にゴルフ場利用税は、都道府県やゴルフ場の区分によって税額が異なり、年齢や利用目的によって非課税・軽減の対象になるケースもあります。会社の接待や社内コンペで利用する場合は、仕訳処理や消費税区分の確認も必要です。
当記事では、ゴルフにかかる税金の仕組みやゴルフ場利用税の確認方法、非課税・軽減を受ける際の注意点、会計処理の考え方を分かりやすく解説します。
ゴルフ場を利用する際は、プレー料金や飲食代のほかに、ゴルフ場利用税や消費税といった税金もかかります。ここではゴルフ場利用税を中心に、ゴルフにかかる税金の概要を解説します。

ゴルフ場を利用する際は、プレー料金だけでなく税金も別途かかります。支払い時の明細にこれらが別項目として記載される場合があるため、初めてゴルフ場を利用する方は事前に把握しておくと安心です。
ゴルフ場でかかる税金には、主に「ゴルフ場利用税」と「消費税」があります。それぞれ性質が異なる税金で、合計するとプレー料金に上乗せされる形で請求されます。なお、打ちっぱなしなどの練習場の利用にはゴルフ場利用税はかかりません。コースでのラウンドと練習場では税金の扱いが異なる点も覚えておくとよいでしょう。
ゴルフ場利用税と消費税は、性質が異なる別の税金です。消費税は商品やサービスの購入に対して幅広くかかる税金ですが、ゴルフ場利用税はゴルフ場のコースでプレーする利用者に課される地方税で、課税の根拠や仕組みが根本的に異なります。
両者の大きな違いの1つは、ゴルフ場利用税には消費税がかからない点です。酒税やたばこ税などはメーカーが納税義務者となり販売価格に含まれるため消費税がかかりますが、ゴルフ場利用税はゴルフ場の利用者自身が納税義務者となるため、消費税の対象外とされています。一見似ているようで課税の仕組みが大きく異なるため、混同しないよう注意が必要です。

ゴルフ場利用税は、ゴルフ場のコースを利用する人に対して都道府県が課す地方税です。利用者が直接納めるのではなく、ゴルフ場経営者が利用者から預かって都道府県に納める仕組みになっています。税収の一部は市町村にも交付されます。ここでは、ゴルフ場利用税の仕組みをさらに詳しく解説します。
ゴルフ場利用税は、ゴルフ場のコースを利用する人に対して、ゴルフ場が所在する都道府県が課す地方税です。東京都主税局によると、ゴルフ場を利用した日ごとに定額でかかる税金とされています。
地方税であるため、都道府県ごとに税額が異なる点が特徴です。国が一律に定める消費税とは異なり、各都道府県の条例に基づいて運用されています。ゴルフ場利用税は地方自治体にとっての税収となるため、地域ごとの実情に合わせた運用が可能な仕組みになっています。
出典:東京都「ゴルフ場利用税」
ゴルフ場利用税の納税義務者はゴルフ場の利用者ですが、利用者が直接自治体に申告・納税するわけではありません。実際にはゴルフ場の経営者などが特別徴収義務者として利用者から税金を預かり、都道府県に申告・納税する仕組みになっています。
具体的には、1か月分の税金をまとめて翌月末日までに都税事務所・都税支所・支庁に申告して納めます。利用者側はプレー料金と合わせてゴルフ場に支払うだけで手続きは完結するため、源泉徴収と似たような考え方で税の徴収をゴルフ場側が代行している形です。
出典:東京都「ゴルフ場利用税」
ゴルフ場利用税は都道府県に納められますが、その税収の全額が都道府県の収入になるわけではありません。東京都や愛知県などの公的機関の情報によると、税収の7割はゴルフ場が所在する市町村に交付され、残りの3割が都道府県の収入となります。
ゴルフ場が立地する地域の財源として活用される仕組みになっており、道路整備や公共サービスなど地域の行政運営に役立てられています。ゴルフ場の存在が地域の税収に直接貢献している点も、この税金の特徴の1つです。
出典:東京都「ゴルフ場利用税」
出典:愛知県「ゴルフ場利用税」
ゴルフ場利用税は、すべてのゴルフ関連施設にかかるわけではなく、ホール数や距離などの一定の条件を満たすゴルフ場のコースが課税対象となります。東京都主税局におけるゴルフ場の定義は以下の通りです。
2 ゴルフ場とは
ホールの数が18ホール以上であり、かつ、ホールの平均距離が100m以上の施設及びホールの数が9ホール以上で、かつ、ホールの平均距離がおおむね150m以上の施設をいいます。
打ちっぱなしなどの練習場は、コースとしての設備を持たないためゴルフ場利用税の対象外です。実際にコースを回るラウンドプレーが課税の前提となるため、練習目的で施設を利用するだけでは税金は発生しません。利用する施設の種類によって課税の有無が変わる点を把握しておきましょう。
ゴルフ場利用税の税額は全国一律ではなく、都道府県やゴルフ場の区分によって異なります。ここでは、税額が変わる仕組みや、実際にいくらかかるのかを確認する方法について解説します。
ゴルフ場利用税の税額は全国一律ではなく、都道府県やゴルフ場ごとに定められています。たとえば、東京都と大阪府でもゴルフ場の区分に応じた税額が設定されており、同じゴルフ場利用税でも地域や施設によって負担額が異なります。プレー前におおよその費用を知りたい場合は、予約サイトやゴルフ場の料金案内で利用税の金額を確認しておくと安心です。
表示されている料金に利用税が含まれるか、別途加算されるかも施設によって異なるため、予約時や会計前に内訳を見ておきましょう。総額だけで判断せず、利用するゴルフ場や自治体の情報を確認することが大切です。
出典:東京都「ゴルフ場利用税」
出典:大阪府「ゴルフ場利用税」
ゴルフ場利用税は、自治体ごとの基準に基づいて税額が決められています。東京都ではゴルフ場の等級に応じて税額が区分されます。一方、愛知県や大阪府では、ホール数や利用料金などを基準に税額が設定されています。
このように、同じゴルフ場利用税でも、どの項目を基準にするかは自治体によって異なります。そのため、「何ホールならいくら」「料金が高いほど必ず税額も高い」と一律に判断することはできません。利用するコースによっても扱いが変わるため、利用前には都道府県やゴルフ場が公表している最新の料金案内を確認しましょう。
出典:東京都「ゴルフ場利用税」
出典:大阪府「ゴルフ場利用税」
出典:愛知県「ゴルフ場利用税」
ゴルフ場利用税の金額は、プレー料金の明細や領収書に記載されることが多く、実際にいくら負担しているかを確認できます。予約時の表示では総額だけが目に入りやすいものの、支払い後の明細では、プレー料金、消費税、ゴルフ場利用税などが分けて記載されている場合があります。会社の経費として処理する場合は、税金とプレー料金を区別しておくことが大切です。
仕訳処理では、ゴルフ場利用税を租税公課などで処理するケースもあるため、内訳を確認できる資料が必要になります。領収書や利用明細は、後から確認できるよう保管しておきましょう。
ゴルフ場利用税は、年齢や障害の有無、利用目的などによって非課税または軽減の対象になる場合があります。ここでは、非課税と軽減の違いを整理し、主な対象ケースを解説します。
18歳未満または70歳以上の人がゴルフ場を利用する場合、ゴルフ場利用税が非課税になるケースがあります。対象になるかは利用日時点の年齢で判断され、18歳未満は18歳の誕生日を迎えていないこと、70歳以上は70歳の誕生日を迎えていることが条件です。
ただし、自動的に非課税になるとは限らず、ゴルフ場の窓口で所定の手続きが必要になる場合があります。運転免許証など、氏名や生年月日を確認できる公的な証明書の提示や、非課税申告書の提出を求められることがあるため、利用前にゴルフ場へ必要書類を確認しておきましょう。
出典:大阪府「ゴルフ場利用税」
出典:愛知県「ゴルフ場利用税」
対象に該当する障害者がゴルフ場を利用する場合、ゴルフ場利用税が非課税になるケースがあります。対象範囲や手続きは自治体の定めに従うため、利用前に該当条件を確認しておくことが大切です。多くの場合、ゴルフ場の窓口で身体障害者手帳など、氏名や生年月日を確認できる公的な証明書の提示を求められます。
自治体やゴルフ場によっては、あわせて非課税申告書の提出が必要になる場合もあります。証明書を忘れると非課税扱いを受けられない可能性があるため、本人確認に使える書類の種類や提出方法を、予約時や来場前に確認しておきましょう。
出典:大阪府「ゴルフ場利用税」
出典:愛知県「ゴルフ場利用税」
学校の教育活動として学生や生徒がゴルフ場を利用する場合や、国民スポーツ大会・国際競技大会に参加する選手が競技または公式練習で利用する場合は、ゴルフ場利用税が非課税になるケースがあります。一般的な個人利用とは異なり、年齢だけで判断されるものではなく、利用目的や参加資格の確認が必要です。
学校利用では、教育活動であることを示す証明書や学生証などの提示を求められる場合があります。競技大会での利用も、主催者や自治体が発行する証明書、本人確認書類、非課税申告書などが必要になることがあります。事前にゴルフ場や自治体へ必要書類を確認しましょう。
出典:大阪府「ゴルフ場利用税」
出典:愛知県「ゴルフ場利用税」
65歳以上70歳未満の人や、早朝・薄暮など利用時間に制限がある場合は、ゴルフ場利用税が軽減されるケースがあります。ただし、これは非課税ではなく、通常の税額から税率が引き下げられる扱いです。対象になるかは自治体ごとの条件によって異なり、年齢確認書類の提示や特例適用申告書の提出を求められる場合があります。
早朝・薄暮利用も、利用料金の軽減率など一定の要件を満たす必要があります。軽減措置の有無や条件は都道府県やゴルフ場によっても異なるため、通常料金との違いを含め、予約時や来場前に自治体やゴルフ場の案内を確認しておきましょう。
出典:大阪府「ゴルフ場利用税」
出典:愛知県「ゴルフ場利用税」
ゴルフ場利用税の非課税・軽減は、対象者でも自動的に適用されるとは限りません。ここでは、証明書類の準備や窓口での申告、自治体ごとの条件確認など、利用前に押さえたい注意点を解説します。

年齢による非課税・軽減や障害者の非課税を受ける場合は、対象者であることを確認できる書類を用意しておきましょう。18歳未満、65歳以上70歳未満、70歳以上など年齢を基準とする場合は、運転免許証や健康保険証、マイナンバーカードなど、氏名や生年月日が分かる身分証明書の提示を求められることがあります。
障害者の非課税では、障害者手帳など公的な証明書が必要になる場合があります。認められる書類は自治体やゴルフ場によって異なるため、利用前に公式サイトや予約時の案内を確認し、当日に忘れず持参しましょう。証明書がないと適用を受けられない可能性があります。
非課税・軽減の対象に該当していても、ゴルフ場の窓口で必要な申告や証明書類の提示を行わなければ、適用されない場合があります。年齢や障害の有無、利用目的などによって必要な手続きは異なるため、受付時に対象であることを申し出ることが大切です。
予約時に非課税・軽減の対象になる可能性があると分かっている場合は、事前にゴルフ場へ必要書類や申告方法を確認しておくと安心です。当日は証明書を忘れず持参し、受付で提示できるようにしておきましょう。後から申し出ても適用されない可能性があるため、プレー前の確認が重要です。
ゴルフ場利用税は都道府県税のため、非課税・軽減の細かな条件や手続きは自治体によって異なる場合があります。年齢や障害の有無、学校教育での利用、競技大会への参加、早朝・薄暮利用など、代表的な対象は共通していても、必要書類や申告方法、軽減の要件まで同じとは限りません。
そのため、記事で紹介している内容は一般的な目安として扱い、実際に利用する際はゴルフ場や自治体の公式情報を確認することが大切です。特に軽減措置は利用料金や時間帯などの条件が関係する場合があるため、予約時や来場前に確認しておきましょう。
会社の接待や社内コンペでゴルフ場を利用した場合、ゴルフ場利用税は利用目的に応じて仕訳処理を判断します。ここでは、交際費や福利厚生費として処理するケース、消費税区分や領収書の内訳を確認するポイントを解説します。税務判断が必要なため、最終的な処理は会社の方針や税理士に確認しましょう。
ゴルフ場利用税の仕訳処理は、ゴルフ場を利用した目的によって判断します。取引先との接待で利用した場合は交際費、社内行事として従業員を対象に実施した場合は福利厚生費として処理できるケースがあります。一方、業務と関係のない個人的な利用であれば、会社経費として処理できない可能性があります。
ゴルフ場利用税は税金であるため租税公課として考えることもありますが、プレー代に付随する費用として扱う場合もあります。勘定科目の判断は会社の会計方針や利用目的によって異なるため、領収書の内訳を確認し、必要に応じて税理士に確認しましょう。
取引先との関係維持や営業活動を目的としてゴルフ場を利用した場合、プレー料金や飲食代、ロッカー代などの関連費用とあわせて、ゴルフ場利用税も交際費として処理する考え方があります。ゴルフ場利用税は税金ですが、接待ゴルフに付随して発生する費用として扱う場合があるためです。
ただし、交際費として処理するには、業務上の必要性を説明できることが前提になります。誰と、どのような目的で利用したのかを記録し、領収書や明細とあわせて保管しておきましょう。処理方法は会社の会計方針によって異なるため、判断に迷う場合は税理士に確認することが大切です。
社内コンペなど、従業員向けの行事としてゴルフ場を利用する際は、条件によってプレー料金やゴルフ場利用税を福利厚生費として処理できる場合があります。福利厚生費として扱うには、特定の役員や一部の社員だけでなく、従業員が広く参加できる行事であることが判断材料になります。
一方で、参加者が限られている場合や、実質的に接待・慰安目的ではないと判断される場合は、交際費や給与など別の扱いになる可能性があります。処理する際は、開催目的、参加対象者、参加者名、領収書の内訳を記録し、会社の会計方針や税理士の判断に沿って確認しましょう。
ゴルフ場利用税そのものは、消費税の課税対象ではありません。一方で、プレー料金や飲食代、ロッカー代などは消費税の課税取引に該当するため、仕訳処理では税区分を分けて確認する必要があります。領収書や利用明細には、ゴルフ場利用税、プレー料金、飲食代、入湯税などが分けて記載されている場合があります。
総額だけで処理すると、消費税区分を誤るおそれがあるため注意が必要です。会社の経費として処理する際は、各費用の内訳を確認し、ゴルフ場利用税がどの金額に含まれているかを把握した上で、会計方針に沿って仕訳を行いましょう。
ゴルフ場を利用する際は、プレー料金に加えてゴルフ場利用税や消費税がかかる場合があります。ゴルフ場利用税は都道府県税で、税額や非課税・軽減の条件は自治体やゴルフ場によって異なります。18歳未満や70歳以上、障害者、学校教育や公的な競技大会での利用などは非課税の対象になるケースがあり、65歳以上70歳未満や早朝・薄暮利用では軽減される場合もあります。実際の税額や必要書類は、利用するゴルフ場や自治体の案内を確認しましょう。
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